酒はしづかに飲むべかりけり

murasakis.exblog.jp
ブログトップ

つくばいに

短歌

✰ つくばいに 二羽の目白が 忙しげに

      水浴ぶる様 春の曙

✰ 新年会の ともがら誘ひて 特産店

  日本の日向(ひなた)の「宮崎沢庵」を買ふ

✰ 平成の 最後の「歌会始の儀」

         お題は「光」韻律の艶

✰ つはぶきの 黄色なる花 庭隅に

         灯りて美し 何を語らむ

✰ をかしきは 夫を見舞ひに 来たる娘の

        悩みあれこれ 聴かされてをり

✰ 典雅なる 文語を好みて詠む歌に

      カタカナ・符号・ 漢字の絡む

✰ 豚コレラ・ 殺処分とは 痛ましや

      されど常時も 同じ処分か

✰ 額田王女と 大海人皇子の 相聞歌

     花びら餅の 包装紙に美し

✰ 老いぬれば 恋しき人の 有りや無しや

    「源氏物語」のラブレター読む

✰ 春を待ち シュークリームを 焼きたれば

     バニラビーンズの 香り懐かし


           

# by murasakisikibu-s | 2019-02-07 21:42 | Comments(0)

祝箸

短歌

✰ 平成の をはる正月 さびしけれ

        千両の実の くれなゐぞ濃き

✰ 越年の カルロス・ゴーンは 檻の中

        清貧は美し 除夜の鐘響けり

✰ 歳経りて 風雅をこのむ 植木屋は

       梢のもみぢ葉 粋に遺せり

✰ 年賀なる 花びら餅の 包み紙に

      額田王女と大海人皇子の相聞の歌

✰ 書道部で 鍛えられたる 娘の筆で


      色紙にあれば わが歌も華

✰ 「終りなき世のめでたさを」と合唱したり

      敗戦前の 元旦の朝

✰ 屠蘇ふふみ 煮しめ・昆布巻き・田作りの

      膳に添へたる わが言祝ぎの歌

✰ 雅なる 歌を詠まむと 筆とれば

     いつしか鬼ごろしに 酔ひて候

✰ 両細で 中ふくらみの 祝箸

     食の恵みの ありがたきかな

✰ 平成の 元号をはる 物語

     即位の舞台の 十二単思ほゆ 


      

# by murasakisikibu-s | 2019-01-04 16:16 | Comments(0)

酒と旅

短歌

✰ 牧水に 悲しき酒と 旅なくば

     人酔はしむる 名歌なからむ

✰ みなかみの温泉(いでゆ)の宿にほろ酔ひて

    卒寿のあき子と 牧水を恋ふ

c0206569_11411898.jpg




✰ 牧水の『みなかみ紀行』にをば・をば・と

    日向のなまり ありて嬉しむ

✰ 草鞋履き インパネス(とんび)姿の牧水と

   上越新幹線にて みなかみの旅

✰ 盲目の 越後の瞽女の 三味の音は

      百年前の 湯の街に艶

✰ みなかみの 宴のメニューの 公魚とは

      年貢で納めし ワカサギならむ

✰ 幅広き ひもかわうどんは 群馬産

   つけ麺かけめん 煮込みも美味し

✰ 牧水に 無断なれども わがブログ

  名は「酒はしづかに 飲むべかりけり」

✰ をちこちに 牧水の歌碑 ありにけり

    柄杓でたっぷり 献酒をしたり

✰ 日本の ほろよい学会 会長は

    歌人で酒豪の 佐々木幸綱ぞ




# by murasakisikibu-s | 2018-12-06 17:03 | Comments(0)

ヘクソカズラ

短歌

✰ 庭に咲く 可憐な花の 名を問へば

   屁糞葛とふ 悲しからずや

✰ 一首とて 同じ歌なき かりん誌よ

  数多の語彙の 組み合はせの妙(めう)

✰ 夭折の 歌人の叫ぶ 『滑走路』

     政治家達に 読みてほしかり

✰ 口重く 問はれぬことは 言はぬこそ

     美しけれと 母はをしへき

✰ 王朝の 和歌の流れを 引く短歌

     われは文語の 旧かなで詠む

✰ 戌年で 賀状終はるを 予告せし

  老女の友の 幾人(いくたり)もあり

✰ 懐かしき 紫けぶる 桜島

    「せごどん」厚し 薩摩汁熱し

✰ 「七つの子」 静かに歌ひし 君の声
 
    追憶のひとつ 今も残れり

✰ 夕さりてボタンを押せば風呂が沸き
   
      沸いたと知らせる 美しき声

✰ トランプの SNSの戦略で
   
      民主主義の崩壊危ぶまれをり

 


      



# by murasakisikibu-s | 2018-11-04 20:19 | Comments(0)

引き際

短歌

✰ 引き際の 美学が胸を 過(よぎ)るなり

       終止符を打つ 悦びあらむ

✰ 引き際の 美学が心 過るなり

      成り行きまかせの こしかたを悔ゆ

✰ 能・狂言の 「静中の動」 見せばやな

       東京五輪の 開会イベント

✰ 若鮎に 竹串打ちて 焼きたれど
  
       苔は匂はで 香魚にあらじ

✰ いつとなく秋の気色(けしき)となりにけり

       金木犀の ほのかに薫る

✰ 神無月 賀状のお礼と 電話あり

        九十七歳の 旧き友なり

✰ 歌読みて あれこれ述べて 省みる

    わが心は貧し 言葉も貧し

✰ 生殖が 終れば死ぬる 自然界

     人間のみが 長命のぞむや

✰ 二十年前 網膜剥離の 手術せり 

   我は右眼を 樹木希林は左目とや


✰ ブラームスの 「眠りの精」は優美なり

   シューマンの遺児に 眠れ眠れと  


# by murasakisikibu-s | 2018-10-07 17:11 | Comments(0)